この方法で債務償還年数を改善しよう 有利子負債編
債務償還年数を改善するためには
債務償還年数は少ないほうがいいとされています。
借入を返済するためにかかる年数を表す指標ですので、債務償還年数が少ないということは、それだけ早く返済することができることを表しているためです。
そのため、お金を借りやすい決算書を作成するためには、債務償還年数をできる限り少なくしたいところです。
まず債務償還年数の計算式を見てみましょう。
債務償還年数 = 要償還債務(有利子負債 - 正常な運転資金) / 償還財源
この算式からわかるように、債務償還年数を減らすためには、次の3つの方法があります。
➀ 有利子負債を減らす
➁ 正常な運転資金を増やす
➂ 償還財源を増やす
有利子負債を減らすにはこの方法
有利子負債を減らすためには、その負債の返済を行う必要があります。
証書借入は、一般的に借入期間が長期にわたるため長期借入金に含まれています。そして、金融機関は証書借入の繰上返済をあまり好みません。
そのため、返済を考えるべきは短期借入金でしょう。
期末時点で金銭に余裕があれば、余裕の範囲内で短期借入金を返済してしまうことをお勧めします。
また、金銭に余裕がなくても受取手形が多額にある場合には、受取手形を割引き、それを元手に短期借入金を返済してしまうのもひとつの方法です。
有利子負債と運転資金が両方とも減少するので一見効果がないようですが、多額の受取手形は正常な運転資金に含まれない可能性もありますので、より確実にするためにもおすすめの方法です。