実はこんな方法もあります 決算月編
決算月とは
決算月とは、決算を行う月をいいます。
そして、一番多いのは3月決算です。ある統計によれば、全体の20数パーセントが3月決算のようです。
3月決算の会社が一番多い事から、決算月は3月でないといけないと思っておられる方がおられますが、決算月は自由に設定する事ができます。また、一度決めてしまった決算月を後から変更することもできます。
決算月はいつにすべき
節税という観点から考えた場合、決算月は、売上の多い月が期首にくるように設定することをおすすめします。
最初に大きく売上のあがる月をもってくることで、その後の利益計画が立てやすく、時間をかけて節税対策を行っていくことができるのがその理由です。
また、流通業などでは、閉散期である2月に決算月を設定する会社が多くあります。これは棚卸など決算に伴う作業が膨大ですので、閉散期に集中して行うためと言われています。
これらの理由は、決算月を設定したり、変更したい場合には、ぜひ考慮していただきたいと思います。
では、お金を借りやすい決算書という観点から見た場合はどうでしょうか?
金融機関による格付けは決算書を提出した際に行われますので、通常は年に一度です。
期中に財務内容が大きく好転したとしても次の決算まで待たないといけません。
急遽、融資を受けたくなった場合などで次の決算まで待てない場合はどうしたらいいでしょうか?
ここで有効なのは、決算月を変更し決算書を提出する方法です。
決算書を提出した際に金融機関による格付けが行われる事を逆に利用するのです。
ただし、6ヵ月以内の決算書では無効とする金融機関が数多くありますので、決算月を変更するためには、6ヵ月以上経過してからがよいでしょう。
ただ、決算月を何度も変更しては、対外的によくない印象を与えてしまいますので1度限りをおすすめします。
また、金融機関ときちんとお付き合いできていれば試算表ベースで話をすすめる事ができる場合もありますので、金融機関対策としての決算月の変更は奥の手として考えておいていただくのがよいでしょう。