銀行が説明してほしいポイントはここ! 赤字編
赤字の理由が重要
決算が赤字となってしまった場合、その赤字の理由を説明することによって金融機関の格付けが変わることはご存知でしょうか?
金融検査マニュアル別冊「中小企業融資編」では、赤字や債務超過が一時的かつ外部的要因によるものであり、今後も当初約定通りの返済が可能であれば、格付けが正常先に相当する可能性が高いとする事例が紹介されています。
この一時的かつ外部的要因による赤字を「一過性の赤字」といいます。
この「一過性の赤字」に該当することが説明できれば、たとえ赤字であっても金融機関の格付けを正常先のままとすることができる可能性があるのです。
一過性の赤字
では、一過性の赤字の要因となる一時的要因と外部的要因とはどのようなものでしょうか。
一時的要因とは、例えば次のようなものをいいます。
・役員に退職金を支給し、多額の損失を計上した場合
・固定資産の除却・売却を行い、多額の損失を計上した場合
・棚卸資産の廃棄処分を行い、多額の損失を計上した場合
・固定資産の除却・売却を行い、多額の損失を計上した場合
・棚卸資産の廃棄処分を行い、多額の損失を計上した場合
また、外部的要因とは、例えば次のようなものをいいます。
・為替が円安(円高)に大きく進んだため
・リーマンショックの影響を受けたため
・法律の改正が行われたため
・リーマンショックの影響を受けたため
・法律の改正が行われたため
これらの両方の要因に該当する場合であれば、一過性の赤字と説明することができますので、金融機関の格付けを正常先のままとすることができる可能性があります。
また、両方の要因に該当しない場合でも、どちらか片方の要因に該当することが説明できれば、金融機関の格付けにおいて有利となるでしょう。
ただし、これらの要因は、赤字が一時的なものであり回復することが見込まれるために格付けにおいて有利に働くのです。
そのため、赤字が一時的なものではなく今後数年間、同じ状況が続くのであれば、どのような対策をとり改善していくのかを口頭ではなく書面にて提出する必要があります。