Q 業務開始前に取得した資産の借入金利子は必要経費になりますか？
A 業務開始前に支払う借入金利子は、資産の取得価額になります。
業務を営んでいない者が、新たに業務を行う場合の業務開始前に支払う資産取得のための借入金利子は、資産の取得価額になります。
例えば、これから賃貸アパート経営を始めようとする者が新たにアパートを取得するための借入金利子で、その資金の借入れの日からそのアパートの賃貸業務開始までの期間に対応するものについては、いまだ業務を行っていない期間の支出であるため、必要経費に算入することはできず、そのアパートの取得価額に含めることになり、業務開始後に減価償却費を必要経費に算入することとなります。
なお、事業を営んでいる者がその事業とは別にアパート経営を始めようとする場合も同様に、その業務（不動産賃貸）開始以前の期間に対応する借入金利子については、事業所得の必要経費に算入することはできませんので、アパートの取得価額に含めることになります。
ここでいう業務開始日は、「不動産の賃貸を開始した日」あるいは「入居者の募集を開始した日」など、賃貸する意思表示が客観的にいつ行われたかを総合的に判断することとされています。
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